Shoji Times

#2026-05-11
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academia
長野工業高専、自動車部品の吉田工業・電線製造TOTOKUと共同研究室を開設

長野工業高専、自動車部品の吉田工業・電線製造TOTOKUと共同研究室を開設

工業高専と地域企業の2年間700万円規模の共同研究室モデルが地方産学連携の標準型として定着しつつある

長野工業高専、吉田工業 (アルミ鋳造) とTOTOKU (電線製造) と2年間の共同研究室を5/11に開設、計5社目


何が変わったか

これまで長野工業高等専門学校 (長野市) は、2024 年に開始した「オープンラボ」プロジェクトで産学連携の共同研究室開設を進めてきた。これまでに 3 社との共同研究室が稼働していた。

5 月 11 日、自動車部品製造の吉田工業 (長野県佐久市) と電線製造の TOTOKU (旧東京特殊電線、東京・港) との 2 件の共同研究室をオープンラボ内に同日開設し、共同研究室は計 5 社になった。2 年間をめどに同校の教授・学生らと新技術開発に取り組む。

社会にどんな影響があるか

主たる影響として、地方の中堅製造業が地元の工業高専と中長期で組む「2 年間 700 万円規模の共同研究室」モデルが、産学連携の地方標準として定着する事例が積み上がっている。製造業側にとっては大学・大手研究機関より「技術の手触りに近い」高専との連携で、現場改善寄りの研究を進められる。

副作用として、共同研究の規模感は基礎研究より応用研究寄りに収束する。700 万円・2 年というスケールでは、ブレークスルー狙いの基礎研究は構造的に難しい。製造プロセス改善やコンポーネント設計など、応用技術にスコープが集約される傾向は強まる。

俺にどんな影響があるか

PRES が立ち上げを進める「レンタル DX 推進室」サービスの直接の比較事例となる。高専×地域中堅企業の連携は、技術の手触りと現場理解が重視される領域で、大学研究室×大手企業の連携とは別系統のニーズに応えている。両者の境界線・棲み分け・補完関係を、自社のターゲット定義に活かせる。

ニュースの詳細

吉田工業はアルミ鋳造と切削加工の技術に強みを持ち、機械ロボティクス系の知見を生かした新たな加工技術の開発に挑む。吉田寧裕社長は「次の技術のコアをつくりたい」とコメント。TOTOKU は長野県上田市に主力工場を置き、半導体検査装置の進化を受けて新たな高周波同軸ケーブル用コネクターの新商品開発に取り組む。同社は今春、同校卒の社員を専攻科に社会人入学させ、共同研究を担当させている。オープンラボでは企業が 2 年間の共同研究に対し研究費として 700 万円を拠出する。

source: 日本経済新聞